カンボジア写真館 アンコール・トム遺跡 バイヨン寺院 観世音菩薩像

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第二王妃 「群立つ観音のお顔は、日ざかりの影を刻みながら、妙なる微笑をうかべて、
       盛花のやうに重なり合ひ、思ひ思ひの向きへ御慈悲の光を放つてゐます。」

第二王妃 「このお寺ができてから、すべての景色が変わりました。
       この世のものならぬ石の精緻な固まりが、空を浄土の空、
       森を浄土の森に変へたのです。
       これはとても人の手に成つたみ寺とは思へません。」

       (三島由紀夫作 戯曲「癩王のテラス」より)
 
 
 

群立つ観光客に囲まれながらではとても王妃がバイヨン寺院に抱いたほどの
感慨はもてなかったけれども、端的に言ってかなりの奇観ではあった。
 

王妃のセリフにも観音と出てくるように、
バイヨン寺院は大乗仏教の寺院として建立されたものだ。
 

もっとも、後の王にはヒンドゥー教を信仰するものもいたため、
ヒンドゥー教の要素も混交されて現在に至っている。


 
 
 
 
 
 

撮影地  カンボジア アンコール・トム バイヨン寺院
 Bayon, Angkor Thom, Cambodia
(2007年10月)