北キプロス写真館 ギリシャ聖堂の廃墟

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Cathedral of St George of the Greeks

ギリシャ人の聖ジョージ大聖堂、と訳せばいいのだろうか。

(追記)
ジョージはギリシャ語名ではゲオルギオスになるので、
「ギリシャ正教の聖ゲオルギオス大聖堂」
と訳す方がよさそうだ。

かつてはギリシャ正教の大聖堂であった。
 

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ガズィマウサはかつて地中海の東方貿易で繁栄した。
 

13世紀末に十字軍のエルサレム王国が滅亡し、地中海東部から追い出された後は
ガズィマウサがヨーロッパと東方との貿易の重要な中継地になったからである。

エルサレム王ギー・ド・リュジニャンが購入しておいたキプロスは
彼の一族ルシニャン王朝が支配するキプロス王国となった。

東地中海の国際的な貿易港ガズィマウサには
ギリシャ、イタリア、フランス、シリア、ユダヤ、アルメニアなどの商人が集まり、
競うように各国の教会を建設した。
 
 


 
 

1489年にはヴェネチアが弱体化したキプロス王国に圧力をかけ、
キプロスをヴェネチア領にした。

だが、1571年にはオスマントルコ帝国がキプロスを奪い取った。
 
 

この大聖堂もローマカトリックの聖ゲオルギウス教会ともども
トルコ軍の砲撃で吹き飛ばされてしまったという。
 
 
 


 

壁には今でもかすかにフレスコ画の跡が残っている。
 


 
 
 
 
 
 

撮影地  北キプロス ガズィマウサ ギリシャ正教の聖ゲオルギオス大聖堂
 Cathedral of St George of the Greeks, Gazimagusa, North Cyprus
(2006年3月)