清流の中、約200mの範囲に様々な彫刻が点在するクバール・スピアン遺跡。
上の写真では手前の岩に多数のリンガが彫られ、
奥の岩にはヒンドゥー教の三最高神である維持神ヴィシュヌ、
破壊神シヴァ、創造神ブラフマーなどが彫られている。
奥の岩の左手で寝そべっているのが維持神ヴィシュヌ。
そのお腹の上に妻のラクシュミー(仏教にも吉祥天として取り入れられている)が座っているが、
盗掘を受けたのか岩が大きくえぐり取られている。
ヴィシュヌ神から生えている蓮の花の中にいるのが創造神ブラフマー(仏教では梵天)。
右側で聖なる牡牛ナンディンの上に乗っているのが、
破壊神シヴァとその妻パールヴァティー。
なお仏教では、シヴァ神の別名マヘーシュヴァラが大自在天として、
同じく別名のマハーカーラが大黒天として取り込まれている。
撮影地 カンボジア クバール・スピアン遺跡
Kbal Spean, Cambodia
(2007年10月)