同じ写真の全体像。
前の前の写真と同じ構図でヒンドゥー教ヴィシュヌ派の創世神話を描いている。
混沌と静寂と闇の宇宙の中、ヴィシュヌ神(左側)が世界蛇アーナンダの上で眠っている。
夜明けになるとヴィシュヌ神の体から創造神ブラフマーを包んだ睡蓮の花が育ち、
ブラフマー神が世界を創造する。
この神話ではヴィシュヌ神の偉大さが強調されていて、
創造神ブラフマーはヴィシュヌ神の下請け程度の扱いである。
ヴィシュヌ神の傍らには妻のラクシュミーが座っている。
ブラフマー神にとっては1カルパ(43億2千万年)が1日にあたり、
1カルパごとにブラフマー神は世界の創造を繰り返すとも言われている。
ブラフマーの夜には世界はいったん混沌と静寂に還り、
夜明けと共に新たな世界が創造されるのだ。
撮影地 カンボジア クバール・スピアン遺跡
Kbal Spean, Cambodia
(2007年10月)